韓統連大阪からのごあいさつ

韓統連大阪本部
代表委員
金隆司(キム・ユンサ)

過去は変えられないけれど、未来は変えることができる

旧年中のご支援に感謝し、新年のご挨拶を申し上げます。

「見利忘義」(利を見て義を忘れる)

昨年の日本の世相を表す漢字は「税」でした。物価が上昇しても賃金が上がらず、「税」がより重くのしかかった年でした。しかも5年間で43兆円という莫大な防衛費のために、これから増税するというのですからひどい話です。「国を守る」というのは国民の生活を守る事であり、国民の生活を犠牲にして「国を守る」というのは本末転倒です。

ちなみに韓国では1年の世相を4文字熟語で表しますが、昨年は「見利忘義(利を見て義を忘れる)」でした。大統領とその周辺の親戚、政治家たちが、特権を利用して私利私欲を追求している現状を嘆いたものです。 

軍事独裁時代は軍人が令状なしに多くの人を連行し、拷問で事件をデッチ上げて逮捕、投獄していました。今は検察が「合法的」に令状を持って家宅捜査や検察への召喚を繰り返して脅迫するという検察独裁の時代です。韓国の民主主義の未熟さが生み出した結果ですが、第2のキャンドル革命で検察独裁政権を清算し、民主化と統一がより発展するものと確信しています。

映画「ソウルの春」

昨年11月に公開された映画「ソウルの春」が、1ヶ月で観客数が900万人を突破するという大ヒットになっています。1979年12月12日に起こった全斗煥の軍事反乱(「粛軍」クーデター)をテーマにした映画ですが、右翼団体が「学生を扇動して歪曲した歴史認識を植え付けている」として、団体鑑賞した中学校に抗議デモをしたり、校長を「職権乱用」で告訴したりするなど社会問題にもなっています。

全斗煥は「失敗すれば反乱だが、成功すれば革命だ」としクーデターを「成功」させましたが、当時、彼らは「新軍部」と呼ばれました。今の尹錫悦政権の中核を担う検察出身閣僚たちは「新検部」と呼ばれています。尹錫悦大統領と「新検部」がこれからどのような末路を歩むのか。それはすべて私たちの手にかかっています。

尹錫悦政権の支持率は就任1ヶ月で50%台から40%台に落ち、昨年の12月では31%でした。昨年11月には「尹錫悦弾劾汎国民運動本部」が発足しました。国民を裏切った大統領は任期途中でも辞めさせるべきだという判断です。尹錫悦大統領が第2の朴槿恵になるかどうかは、今年4月の総選挙に大きくかかっています。野党が200議席を獲得すれば弾劾は可能ですし、与党が敗北すれば、3年後の大統領選挙にむけて早くも尹錫悦大統領のレームダックが始まるとも言われています。熾烈な選挙戦がすでに繰り広げられおり、在日同胞の1票で尹錫悦政権を退陣に追い込みたいと思っています。

未来は変えられる

尹錫悦大統領は、一昨年3月の大統領選挙でわずか25万票(0.7%)の僅差で勝利しました。安哲秀候補の直前の立候補辞退など色々あった選挙で、過去を悔やんでも仕方がありませんが、過去の教訓を生かすことは大切です。過去は変えられないけれど、未来は変えることができます。私は韓日民衆の連帯の力で未来を変えたいと思っています。私たちは必ず勝利する。勝利の確信をもって今年も自主・民主・統一運動に邁進していきたいと思っています。皆様に幸多い年になることを祈願し、新年の挨拶としたいと思います。