2016年 11月 28日 / 国内
【民衆の声 2016/11/27】
政界が100万キャンドルに対する応答で、朴槿恵大統領弾劾に本格突入する。これに伴い朴槿恵政権内部の葛藤・分裂が極に達し、国政の空白もより一層深刻化されるものと見られる。同時に「朴槿恵-崔順実ゲート」に対する国会国政調査と特検が実施され、政権を継続して圧迫するものと見られる。
野党は12月初旬に朴大統領弾劾訴追案を国会本会議で可決するのを目標に準備に熱を上げている。共に民主党と国民の党は協議を経て単一弾劾案を早い期間内に用意して、定期国会本会議が開かれる12月2日、または9日に票決処理しようというのに意見を集約した。
憲法は、国会議員在籍議員過半数で弾劾訴追を発議して、在籍議員3分の2以上の賛成(200議席)で弾劾を議決するようにしている。このためにはセヌリ党など与圏で最小29席の賛成が出てこなければならない。
これに対する現在の雰囲気は悪くない。セヌリ党の金ムソン前代表をはじめ非主流議員の相当数は弾劾に賛成するという立場を公開的に表わしており、非朴系中心のセヌリ党非常事態委員会の幹事を担っている黄ヨンチョル議員も27日、記者たちに「弾劾案が通過するという確信を与えることができる」として、弾劾案通過に集中すると明らかにした。
この気流により、国会本会議でセヌリ党非主流議員の賛成が実際に大挙反映される場合、遅くとも12月9日までに国会で弾劾がなされることで、朴大統領の職務も停止する。以後、憲法裁判所が6ヶ月以内に弾劾案を受け入れれば、来年夏に大統領選挙になると展望される。
しかし、国会で弾劾が可決されるといっても、野党圏と市民社会では緊張感を緩めることはできない。 憲法裁判所にボールが移り、裁判官が保守指向にある憲法裁判所がどんな判決を下すのか不透明なためだ。
これに対し「弾劾は弾劾のとおり」「キャンドルはキャンドルのとおり」朴大統領を継続して圧迫しなければならないという分析が力を増している。
一方、弾劾政局になることと同時に実施される「朴槿恵―崔順実ゲート」に対する国会国政調査と特検は、与党に負担になる一方、キャンドルの拡散につながると期待されている。
現在、朴大統領が検察調査を拒否しているだけに、真相究明されなければならない事案が多い。新しい疑惑も追加で現れるものと見られる。それだけでなく国政調査で証人に採択されている崔順実、安ジョンボム、チャ・ウンテクなど今回の事件の主な関連者が聴聞会に出席する場合、彼らの一言、行動一つが民心の行方を左右することになるものと見られる。
朴大統領弾劾過程で、与党内部の葛藤と分裂は最大化されるものと見られる。
国会で弾劾賛成の有無を基準として、セヌリ党の分裂はより一層深刻化するほかにない。セヌリ党で先に離党したナム・ギョンピル京畿道知事が27日、記者懇談会で「セヌリ党議員が弾劾賛成に対し、所信を持って歴史と民族の前に明らかにすることが重要だ」と圧迫したのも「組み分け」の一環として見ることができる。
現在のイ・ジョンヒョン代表をはじめセヌリ党親朴系指導部は辞退を拒否して、非主流の要求で招集された議員総会もボイコットしている。しかし、弾劾が国会本会議で処理されるならば、親朴指導部の主導力は喪失するほかにない。これはまもなく朴槿恵政権を支えてきた一つの軸が消えるという意味だ。
そのうえ、チェ・ジェギョン大統領府民政首席とキム・ヒョンウン法務部長官の辞任表明に伴う「権力空白」も、政権の危機をより一層深化させている。
事実、朴槿恵政権の権力空白はすでに進行中だ。朴槿恵大統領は「朴槿恵―崔順実ゲート」で拘束された安ジョンボム前政策調整首席の後続者はいなく、いわゆる「大統領府門番3人組」の席は相変らず空席だ。 今後、追加離脱者が出てくるのも注目される大きな課題だ。朴槿恵政権は追い詰められ、崖っぷちに立たされている。