2016年 9月 27日 / 声明
北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)の咸鏡北道では、8月末の大型台風と集中豪雨で河川が氾らんするなど、史上最大規模の水害に見舞われた。朝鮮中央通信と国連などによると、被害は死者・行方不明者500人以上、倒壊・損傷した家屋3万7000棟以上、被災者14万人以上とされる。甚大な大災害に見舞われた北朝鮮は国際社会に緊急支援を訴えている。
現在、国連の人道支援機関の緊急支援要請に対し、世界食糧計画(WFP)は、子供など社会的ぜい弱者への早急な支援金として120万ドル(約1億2000万円)を支援し、来年8月までに2100万ドル(約21億円)が必要としている。韓国では野党をはじめ多くの市民社会団体が人道支援を呼びかけており、海外の同胞団体も支援活動にたち上がっている。
われわれは「祖国の同胞と苦楽を共にする」という精神をけっして忘れてはならない。在日韓国民主統一連合は水害で犠牲になった同胞に対して哀悼の意を表すると同時に、突然に家族と家を失い、絶望の淵に突き落とされた被災者に慰労の意を表する。われわれは行方不明者の捜索活動と水害復旧作業に少しでも助けになるよう、在日同胞と日本人を対象に支援の募金活動を展開することを決定した。
朴槿恵政権は政治的問題を口実にして、北朝鮮の水害復旧に対する人道支援を拒否しただけでなく、市民団体の支援活動をも妨害した。同族愛と人道主義さえも投げ捨てた朴政権に失望を禁じえない。われわれは朴政権の執拗な妨害にかかわらず、支援運動が広がることを期待する。また国内外の同胞および日本の友人とともに展開するこの支援運動が、南北間や朝日間の和解と協力の関係を再構築するうえで、少しでも力になれば幸いである。
在日同胞と日本人の皆様には、水害に苦しむ同胞のために、ぜひ緊急の復旧支援募金にご協力してくださるよう、謹んでお願い申し上げます。
2016年9月27日
在日韓国民主統一連合