2016年 7月 21日 / 声明
韓米両国は高高度ミサイル防衛システム(THAAD・サード)を慶尚北道星州郡に配備することを決定するとともに、来年中には実動させると発表した。朴槿恵政権はサード配備が「北の脅威に対応して国民の生命を守るため必要だ」「北以外の他の第三国をねらったものではない」と強弁している。しかし、サードは北朝鮮だけでなく中国、ロシアの領域をもその射程に入れている。北朝鮮、中国、ロシアを攻撃する米軍の戦力を飛躍的に増強することがサード配備の目的だ。朝鮮半島とアジアに覇権をうち立てようとする米国の戦略の一環であるサードの韓国配備には北朝鮮はもちろん、中国とロシアも強く反発した。北朝鮮の祖国平和統一委員会は「わが領土を大国の角逐場にし、民族の運命を外勢に譲り渡す蛮行」と非難し、また中ロ両国はサードの韓国配備によって自国の安全保障が大きく脅かされるとして、配備の決定を撤回するよう韓米に強く要求している。
サードが配備されることで、それでなくとも悪化している南北関係がいっそう緊迫するだけでなく、韓国は新冷戦(韓国・米国・日本対北朝鮮・中国・ロシア)の前哨基地と見なされるだろう。サード配備は関係各国の核軍拡を誘発し、東北アジアの核戦争の危機をさらに高める。また有事の際には前哨基地国家として韓国は敵国から真っ先に攻撃を受けざるをえない。韓国に配備されるサードの指揮と操作は米軍に全的に委ねられる。また、サードが敵のミサイル攻撃から集中的に守護しようとするのはあくまで韓国とアジア地域に展開する米軍基地であり、けっして韓国の国民ではない。
サード配備の強行によって韓中関係が悪化し、それでなくとも苦境にある経済は更なるダメージを受けるだろう。またサードのレーダーから発せられる、非常に強力な電磁波はきわめて有害であり、地域の住民の人体などに被害をもたらす。
韓国にとってまさに「百害あって一利なし」の代物であるサードを、なぜ朴政権が受け入れたのか。その理由は朴政権の骨の髄までに及ぶ従米体質に尽きる。米国が配備を急いだ理由の一つも朴政権の任期内に配備を済ませたいとの計算からだ。韓米日三角軍事同盟の早期実現をもくろむ米国の要求にそって、朴政権は日本軍「慰安婦」問題の拙速合意、開城工団閉鎖を強行した。サードまで受け入れた朴政権の売国性はついに極まった。
米国に従属して民族の利益を売りとばした朴槿恵政権は即刻退陣すべきだ。米国は東北アジアの核戦争を誘発するサード配備決定を即刻撤回しなければならない。
恥知らずな朴政権の売国行為と米国のアジア覇権主義の野欲によって、わが祖国と民族の運命が奈落の底に突き落とされようとしている今、この危機を克服するには南北、海外の八千万民族が大団結した闘争以外にない。われわれは、燎原の火のように広がるサード配備反対運動に全力で合勢していくだろう。
2016年7月19日
在日韓国民主統一連合
/ 国内
【統一ニュース2016/7/21】
サード韓国配備反対全国対策会議(準)は21日、ソウル市内で記者会見を開き、政府が「サード配備に関する怪談(電磁波問題など真相が定かでない)」「外部勢力」と云々して、サード配備に反対する正当な国民の抵抗を弾圧していると糾弾した。
「サード反対全国会議(準)」は記者会見文で、警察など公安機関と一部言論が大々的に「外部勢力の介入」を取り上げ論じるかと思えば、黄ギョアン国務総理が「怪談」を云々し、「徹底して捜し出して相応の措置を取る」という発言までしたことについて、「政府の態度はサード配備問題を星州地域だけの問題で片づけ住民たちを孤立させる一方、反対世論や行動に対して‘怪談’と決めつけ、大々的に弾圧するという宣戦布告だ」と指摘した。
また「サード配備問題は、星州だけの問題ではなく、韓半島の未来が関わっている重大な問題で、その誰も外部勢力ではない」とし、「逆に私たち社会の平和と未来を根こそぎ破壊しようとする朴槿恵政府と、深刻な経済・政治・軍事的状況にもかかわらず、サード配備を要求した米国政府こそ真の外部勢力だ」と批判した。
記者会見参席者は「サードは経済破綻と全面戦争を呼び起こす武器」として、「政府は外部勢力などと言い、星州住民と各界各層を弾圧しようとする試みを中止して、平和と経済を破綻させるサード配備決定を全面撤回すること」を促した。
2016年 7月 16日 / 国内
高高度ミサイル防御体系サード配備地域に確定に対して、慶北・星州住民たちの反発が続いている。
金ハンゴン星州郡長とイ・ジェボク汎郡民非常対策委員長などは14日、星州郡庁前で断食座り込みを継続した。
金郡長はこの日、中央日報とのインタビューで「サード レーダーがあるグアムに行って電磁波有害性・騒音などを直接検証する」と話した。 また「国防部がサード配備決定をする過程で環境影響評価をしなかったことなど、手続き上の問題がある」として「弁護士を通じて法的対応を準備している」と明らかにした。
星州だけでなく、他の地域でも反対運動が起きている。サード配備反対大邱・慶北対策委員会は、この日セヌリ党慶北道党事務所前で記者会見を行い、サードを慶北星州に配備することにした決定を撤回しろと促した。
2016年 7月 14日 / 国内
【民プラス 2016/7/13】
昨年の民衆総決起集会を主導したという理由で懲役5年の判決を受けたハン・サンギュン民主労総委員長の釈放のための時局会議が出帆した。
民主労総と100余りの市民社会団体代表200余名は13日、ソウル市内で記者会見を開き「ハン・サンギュンを釈放しろ―民主主義を生かそう」時局会議の出帆と今後の計画を発表した。
これらは時局宣言文で「国民の抵抗権には鎖がまかれ、鎖を切れば公権力の名前で断罪される。銃・刀を持った独裁ではなく、資本独裁の時代」と現政局を批判し、「再び政権交代だけを待つのだろうか? 弾圧より恐ろしい挫折と絶望を取り払い、再び民主の行進を始めよう」と訴えた。
時局会議は今後、▲各界リレー時局宣言発表及び汎国民時局宣言参加運動、▲ハン委員長控訴審裁判100人弁護団構成、▲時局討論会、▲国際連帯などの活動を繰り広げる計画だと明らかにした。
2016年 7月 7日 / 統一運動
【民衆の声 2016/7/6】
北側が、6・15南側委員会15地域本部宛に送った8月民族統一大会合提案に対して、市民社会団体は「朴槿恵政府が南北関係改善と韓半島の緊張緩和のために、対話と交渉の契機に積極的に活用しろ」と促した。
6・15南側委員会光州本部は6日、光州広域市議会記者室で「この提案が対話を通じて南北関係を回復し、平和を定着するためのものと見る」と歓迎し、「韓半島の平和と繁栄の未来を考えるならば、セッカル論争をするのではなく、北側の連席会議提案を対話と交渉の契機に積極的に活用することを願う」とした。
あわせて光州の市民社会団体に対し「光州平和宣言(停戦協定締結63年を迎える7月27日に518人の平和宣言)を通じ、平和と和解・協力の時代を開くための光州の意志と実践を明らかにしようと思うので、光州の元老・各界市民社会団体・宗教界・政党などが平和の心を集めて参加して下さること」を提案した。
最後に7・4共同声明、南北基本合意書、6・15共同宣言と10・4宣言など、南北間の主な合意を想起させ「歴史的な統一大会合が韓半島の危機と最悪の南北関係を解決することができる第一歩になるべく、光州地域各界の平和と統一の風を一つ一つ集めて行く」と明らかにした。